株に興味をもって、面倒な口座開設を完了させ、
資金を口座に移していざ買おうと試みた時、
ほしい企業の株価が買える資金を用意したはずなのに、
- 株の取引画面で、購入ボタンを押したら「余力が不足しています」って表示される!
なぜ(><)
こんなことないですか??
そんな時に知っておきたい基本ルール、
「値幅制限」について解説します。
株を購入する際の必要な資金量に関わってくる大切なルールです。
是非覚えましょう!
まさか余力が足りない?!そんな時に確認したい項目
- 注文したのに「余力が不足してる」忠告
こんなことされたら一瞬あせりますよね。
そんなときに、以下の注文方法を選択していませんか?
「成り行き注文」
成り行き注文とは、
「いくらでもいいから下さいぃぃい!」という注文指示です。
注文したときの一番安い売り気配(一番安く売りたいと注文が出ている価格)
で購入することができます。
例えば上記のオリックスの場合は1608.0円です。
反対に、1000円になったらほしい、300円ならほしい
といったように希望の株価を指定する注文は「指値注文」といいます。
指値注文であれば希望価格の資金があれば購入できます。
しかし成り行き注文にすると、
現在の株価より、資金余力が多くないと注文することはできません。
なぜなら、
資金があると思って購入画面にすすみ購入ボタンを押すと思いますが、
ポチっとした瞬間には「あなたが資金があると思った瞬間」の株価より、
高くなっているかもしれないし低くなっているかもしれないからです。
株価が高くなっていても十分な資金余力が必要ということです。
いくら余裕があればいいのか、
それは、「値幅制限」というルールに基づいて決まっています。
値幅制限とは
値幅制限とは、株価が1日のうちで変動可能な値幅です。
値幅制限は前日の「終値」(その日最後に取引された値段)を基準に決まります。
株価の価格の高さによって翌日いくらまで上下できるかが決まっています。
値幅制限が設けられていることによって、
ワケもなく異常な値動きが起こること(10000円の株が1日にして0円になったり)
を防ぐという役割があります。
値幅制限のルールを設けていない市場も海外にはありますが、
日本においてはすべての証券取引所で導入されいてるルールです。
値幅制限表(一部抜粋)
株価 | 値幅制限 |
1円以上100円未満 | ±30円 |
100円以上200円未満 | ±50円 |
200円以上500円未満 | ±80円 |
500円以上700円未満 | ±100円 |
700円以上1000円未満 | ±150円 |
1,000円以上1500円未満 | ±300円 |
1,500円以上2000円未満 | ±400円 |
2,000円以上3000円未満 | ±500円 |
3,000円以上5000円未満 | ±700円 |
5,000円以上7000円未満 | ±1,000円 |
7,000円以上10000円未満 | ±1,500円 |
10,000円以上15000円未満 | ±3,000円 |
株価の低いものは値幅制限が小さく、高くなるにつれて値幅制限も大きくなります。
言い換えると、株価の高いもののほうが、「1日に変動できる幅」が広くなります。
値幅上限いっぱいに値上がりした場合を「ストップ高(S高)」
値幅下限いっぱいに値下がりした場合を「ストップ安(S安)」
と呼びます。
ココに注意
3日連続ストップ高(安)した銘柄など一定の条件を満たす場合に「特別措置」として値幅制限が変わる場合もありますので注意しましょう。
実際の銘柄「オリックス」を例に、値幅制限と資金余力の確認してみましょう。
2019年9月6日のオリックスの終値は1608円。
1500円以上2000円未満の株価では±400円の変動が可能ですので、
翌営業日のオリックスは、
1208円~2008円の間で値動きが可能です。
つまり、オリックスを明日の営業で100株「成り行き注文」をする場合は、
購入株数量×値幅の上限価格である200800円の資金余力が必要となります。
どの証券会社を利用しても必要な資金余力は変わりませんが、
注文画面での表示は証券会社によって異なるようですので注意が必要です。
ネオモバと楽天証券の2社のみ参考に載せておきます。
ネオモバ
楽天証券
ネオモバの注文画面の概算約定代金は「数量×値幅制限の上限価格」が表示されます。
楽天証券の注文画面の概算約定代金は「数量×現在の株価」が表示されますが、
制限値幅そのものの価格の表示があるようですね。
まとめ
- 「成り行き注文」する場合は、資金余力に余裕が必要。
- 必要となる資金余力は、「株数量×値幅制限の上限価格」。
- 値幅制限とは、その日株価が変動できる価格。
- 値幅制限は、前日の株価の終値に基づいて決まり、
株価の高さによって値幅が変わる。