株の取引って「わからない」が多すぎて怪しいとか敬遠する人も少ないと思います。
今回のテーマは、
- 株価とは一体なんなのか
- 資金はいくらあれば個別株投資が可能なのか
この記事の難易度
株って1株いくらくらい?
企業ごとに「株価」があり、1株あたり、1万円を超える株から数百円の株まで様々存在しています。
何社か抜粋してみましょう。(2019年9月3日現在)
オリエンタルランド(OLC)15540円
トヨタ自動車(トヨタ自)7005円
イオン1856円
みずほ銀行(みずほ)155.1円
ではこの株価、どうやって決まっているか知っていますか?
企業の有名度や規模でしょうか?
株価≠企業の価値
「株価」と「企業の規模」の関係性について、私たちに特に身近な業種「銀行」の企業3社を対象に解説をします。
対象の企業は三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行の3社で行います。
Twitterのアンケートにて、3社の規模感に関するアンケートを実施しました。
そのアンケート結果と「株価」の高さが同じになるのか調査しました。
■銀行3社の規模についてのTwitterアンケート
Twitterにて銀行の規模感について、実施したアンケートの概要です。
期間:2019年8月30日、31日の2日間、
内容:三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、企業の規模はどこが大きいと感じますか?
回答選択肢:三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、どこも同じくらい
回答人数:121名
結果は写真にもありますが、
1位 三菱UFJ銀行 50%
2位 三井住友銀行 19%
3位 みずほ銀行 17%
4位 どこも同じくらい 14%
三菱UFJ銀行と回答した方が半数おり、大きい企業だと感じる人が多いことがわかりました。
■銀行3社の株価比較
三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀3社の株価を比較します。(2019年9月3日現在)
1位 三井住友銀行 3478円
2位 三菱UFJ銀行 511.2円
3位 みずほ銀行 155.1円
■アンケートと株価比較の結果から
Twitterアンケートの結果と株価の高さを表にしました。
アンケートでの銀行3社の規模の大きさ | 株価の高さ | |
1位 | 三菱UFJ銀行 | 三井住友銀行(3478円) |
2位 | 三井住友銀行 | 三菱UFJ銀行(511.2円) |
3位 | みずほ銀行 | みずほ銀行(155.1円) |
アンケートでは一番規模が大きいと回答が多かった三菱UFJ銀行ですが、株価は3社比較では2番目でした。
さらに三菱UFJ銀行の株価について、3社の中で一番株価の高かった三井住友銀行との差も大きいと思いませんか・・・?
つまり、
私たちの感じる企業の規模だけが株価に反映されているわけではない
ということが言えます。
企業の価値を示す「〇〇〇〇」とは。
実際に企業の価値を示すものが株価でないというなら、なんなのでしょうか?
それは「時価総額」として表されます。
簡単に説明すると、時価総額分のお金があればその企業が買える、ということです。
言い換えれば、商品についた値段というイメージでしょう。
三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、の時価総額を比較してみます。(2019年9月3日現在)
1位 三菱UFJ銀行 6兆9869億6400万円
2位 三井住友銀行 4兆8680億6600万円
3位 みずほ銀行 3兆9383億7700万円
時価総額で比較をすると、三菱UFJ銀行が一番企業価値が高く、三井住友銀行、みずほ銀行の順であることがわかります。
もっと詳しく
※時価総額はYahoo!ファイナンスのアプリから簡単に確認が可能です。
(アプリでの表示方法については記事内の1番下、「おまけ」にて紹介しています。)
上記では銀行同士、つまり同じ業種の企業の価値を比較しましたが、
「時価総額」は、業種や事業内容の異なる企業の価値も、数字で比較することが可能です。
参考までに、トヨタ自動車とみずほ銀行で比較すると以下のようになります。
(2019年9月4日現在)
トヨタ自動車 22兆6974億1100万円
みずほ銀行 3兆9383億7700万円
株価と時価総額の関係
企業の価値そのものを示すものは時価総額ですが、
株価との関連があり、以下の計算式で算出されます。
時価総額=株価×発行済み株式数
いいかえれば、株価=時価総額/発行済み株式数です。
株価をケーキに例えるとイメージしやすくなります。
ケーキそのものの値段→時価総額
それ何切れにカットするか→発行済株式数
1ピース→株価
同じ時価総額の企業でも、
発行済株式数が少ないと株価は高く、
発行済株式数が多ければ株価は低くなります。
三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行の3社の株価と時価総額を比較します。
株価(円) | 時価総額(円) | |
三井住友銀行 | 3478 | 4兆8680億6600万 |
三菱UFJ銀行 | 511.2 | 6兆9869億6400万 |
みずほ銀行 | 155.1 | 3兆9383億7700万 |
この3社を時価総額と発行株式数の観点から株価について考えると以下のことが言えます。
☆三井住友銀行は、時価総額は3社で比較すると2番目ですが、発行株式数が少ないので株価は大きい。
(1ホールの値段は2番目だけど、カット数がすくないから1ピースの値段が高いケーキ)
☆三菱UFJ銀行は、時価総額が1番大きいですが、発行株式数が多いから株価は小さい。
(1ホールの値段は一番高いけど、カット数が多いから1ピースの値段は低いケーキ)
☆みずほ銀行は3社の中では時価総額が一番小さく、発行株式数が多いので株価も小さい4。
(1ホールの値段は1番安く、カット数も多いので1ピースの値段が安いケーキ)
図でざっくり表すと以下のようなイメージです。
つまり株価とは、企業の価値が直接反映されているものではなく、
他の要素も織り込まれて決まっていることがお分かりいただけましたか?
株の購入は〇株から
株価についてお伝えしましたが、結局資金はいくらあればいいの?という話です。
同じ100万円があっても、
株価が10000円株は100株
株価が100円の株は10000株買るのはご理解いただけると思いますが、
購入にあたってルールもあります。
株の購入については、東京証券取引所と上場する企業で、何株から取引できるかという取り決めがされます。
ほどんどの企業の最低単元は「100株」です。
つまり少なくても100株、たくさん買いたい人は200株300株・・・10000株
という具合です。
そのため1株100円の株は10000円(1万円)、1000円の株は100000円(10万円)が必要となります。
たとえば、先ほどの銀行3社100株当たりの購入金額を計算すると
三井住友銀行 350000円(35万)
三菱UFJ銀行 52000円
みずほ銀行 16000円
程度必要です。(2019年9月3日現在)
しかし証券会社によっては、1株(単元未満)での購入OKという独自のサービスをおこなっているところもあります。
ネオモバはそんな証券会社の1つです。
詳細は別記事にて紹介しています。
(資産運用始めるなら・・・現金0円から始めるTポイント活用投資(口座開設編))
これなら10000円からでも十分始めることは可能です(^^)/
まとめ
- 株価は企業の価値そのものだけを示すものではない。
- 企業の価値=時価総額
- 株価=時価総額/発行済み株式数
- 通常の最低購入単元は「100株」だが、ネオモバでは1株からの購入が可能。
低資金からでも始めることができる。
おまけ(時価総額の確認方法)
Yahoo!ファイナンスのアプリでは、時価総額について、企業ごと、もしくは上場企業の上位(下位)ランキングとして簡単に確認できます。
そちらの確認方法をこちらでご紹介いたします。
1.Yahoo!ファイナンス~企業ごとの時価総額検索方法~
①ホーム
②画面上部の検索窓に企業名を入力して検索
企業ページ表示後、下へスクロールすると「時価総額」の表記があります。
2.Yahoo!ファイナンス~企業の時価総額ランキング検索方法~
①メニュー
②株式ランキング
③画面上部の▼をタップ
④時価総額上位(下位)
⑤ランキングが表示されます。
市場(東証1部、2部、マザーズ、JASDAQ)の選択も可能です。
①、②
③
④
⑤
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