こちらの記事では、非常食の管理を株主優待ですることが理想であるという話をしました。
実際にどんな銘柄があるのか?
私が探しただけで、今のところ13銘柄発見できています。(2019年12月現在)
これらの銘柄の株を保持していくことは現実的に考えてメリットはあるのか?(資産的な意味でも)
リスクはどれくらいなのか?
シリーズ化して検証していきたいと思います。
今回は【1332】日本水産 について考察します。
目次から見ても察していただけるかと思いますが、今回の記事の内容は、専門用語が多く登場します。
株の知識のない方向けに、ざっくりとした用語集をつくりましたので、わからない人は用語集も合わせてご覧ください。
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株の専門用語ざっくり解説集|「非常食がもらえる優待銘柄紹介」記事ver.
優待銘柄紹介の本編はこちら 非常食の優待銘柄記事では、株の専門用語も沢山使用しています。 言葉が難しくてUターンされるのは悲しいので、ざっくり用語解説集をつくりましたので参考にしてください。 目次株主 ...
日本水産ってなんの会社??
@日本水産
優待等を紹介する前に、日本水産という企業について、少し触れておきます。
水産の大手企業です。
日本水産の商品ブランド「ニッスイ」といえばお分かりいただけるんじゃないでしょうか。
(日本水産の公式サイトはこちらから飛べます。)
食品事業として、冷凍食品・練り製品・缶詰の製造販売がなじみ深いですね。
水産事業として漁業・養殖・それらの食品加工も行っています。
それに加え、魚に含まれるEPA(青魚に多く含まれるω3系脂肪酸で、抗炎症作用や心疾患のリスク軽減などにはたらく)の化成品にも強みをもっている企業です。
日本水産の株主優待の内容
@日本水産
優待がもらえる最低投資金額 | 327500円 |
権利確定月 | 3月 |
優待内容 | 500株以上で、「自社商品セット(EPAドリンク・缶詰・瓶詰」3000円相当 1000株以上で、「自社商品セット(EPAドリンク・缶詰・瓶詰」5000円相当 |
(2019年12月27日現在のデータ)
日本水産公式HPの優待内容紹介ページはこちら。
自社製品がもらえるということで、実際にどんなものがもらえるのか??
公式HPでの優待内容紹介では、クッキーや瓶詰、缶詰、化成品など日本水産の商品がまんべんなくもらえるようです。
賞味期限などから考えて、非常食に利用できるのはおそらく缶詰だけと予想されます。
しかし自社製品の内訳が決まっているわけではないので、実際どれくらいの缶詰がGETできるかは不明。
仮に、イメージ画像のとおり2~3個の缶詰がもらえるとして、それに30万以上の資金を投資するのは、釣り合わないようにも感じます。
◆結論◆
非常食に使えなくはないけど、最初の投資先としてはオススメ度は低いです。
総合利回りから日本水産の株を考察
日本水産の利回りは以下のようになっています。
(2019年12月27日現在)
配当利回り | 1.22% |
優待利回り | 0.91% |
総合利回り(配当利回り+優待利回り) | 2.13% |
優待利回りについてですが、500株で3000円相当、1000株で5000円相当なので、500株保持が利回りはよいです。
総合利回りは2.13%、総合利回りは4%を超えると「割と高め」といった具合と思われますので、それに比べると低いです。
「優待投資家もこぞってほしがる銘柄」というわけではないと判断できそうでうです。
◆結論◆
総合利回りから判断するに、すぐに非常食管理に取り入れたい銘柄ではないといえるでしょう。
チャート分析から日本水産の株価を考察
2019年12月27日現在の日足・週足・月足チャートで検証します。
(チャートはSBI証券より)
日本水産の日足
日足を見ると、2019年5月に600~700円のあたりで買い圧力の強いチャートパターンである逆三尊を形成しています(日足画像①)が、否定されてしまっています。
現在(2019年12月27日)ちょうどそのころの価格帯での攻防をしているのがよくわかります。
日本水産の週足
週足をみます。
売り圧力の強いチャートパターンの三尊天上を形成しており(週足画像③)、強さは感じません。
ここで負けるようならまだ価格が下がっていくことが予想されるのではないでしょうか。
700円あたりの価格帯で過去に2回天上をつけていますし(週足画像④)、700円オーバーに定着するまでは上目線にはなれそうにないかな?と考えます。(700円は三尊天上の肩部分でもありますし)
日本水産の月足
月足を見ると、ここ数年は上昇トレンドにありましたが、2019年3月4月に2007年の6月の高値880円突破に初めてトライしていますが押し負けてWトップですね(月足画像⑤)。
850円以上を目指すのであれば相当なパワーが必要になると思います。
さらに、ダウ理論の考え方から、上昇トレンドなら上記の画像のように高値の切り上げだけでなく、底値の切り上げを観測したいところです。
月足では、安値が直近と同じ価格帯まで下がってきています。(月足画像⑥)
月足も三尊天上をつくりにいく可能性さえ示唆されます。
◆結論◆
日足でみると600円を背にしてホールドもアリのような気もしますが、週足と月足からして今あえて購入を検討したい銘柄ではないように感じます。
今から長期保有するなら500円まで価格が下がる可能性も頭に入れて運用したいところです。
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まとめ|日本水産の優待は非常食に管理に使える?使えない?
完全に個人的な見解ですが、
優待内容の一部が非常食に使えそうですが、日本水産も「自社製品」とうたっているところも加味すると非常食の管理のメインで優待を期待するのは難しい。
総合利回りも低いので、優待銘柄としては△。
チャート分析からも現時点での長期保有には△。
優待で非常食を管理するという目的には現在のところ向いていない銘柄と言えるでしょう。
非常食がもらえる優待銘柄特集
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